ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
飯田道子監修
この記事ではANAとの提携カードANAアメックスと、アメックスのなかでも一番スタンダードなアメックスグリーンとを比較して解説。
特にマイルの貯めやすさについて詳しく見ていきます。
マイルを貯めるならどっち?
- ・ANAマイルを貯めやすいのは断然ANAアメックス
- ・ANAアメックスは毎年のカード継続時やANA便搭乗時などでもマイルが貯まるので、アメックスグリーンよりマイルは貯めやすい
- ・JALマイルやその他の提携航空パートナーへマイル移行したい場合はアメックスグリーン
ANAアメックス |
アメックスグリーン |
|
---|---|---|
年会費 | 7700円 | 1100円(月会費) |
マイル還元率 | 1.0%(※1) | 0.5%(※2) |
交換可能なマイル | ANA | JAL、ANA、スカイマイル、その他 |
ポイント還元率 | 1.0% | 1.0% |
こんな人におすすめ |
|
|
公式サイト | カードの詳細を見る | カードの詳細を見る |
※1 ポイント移行コース(年間参加費6600円)への登録が必要。
※2 ANAマイル、スカイマイルの場合。JALマイルは0.3%。ANAマイルへの交換はメンバーシップ・リワード ANAコースへの登録が必要(年間参加費5500円)。
ANAアメックスは年会費が7700円と手頃なカードです。 旅行でANAを利用することが多い人、マイルを貯めることを目的にしている人には非常におすすめの1枚といえます。
一方のアメックスグリーンも、国内で発行するアメックスのプロパーカードで初めて月会費制を導入し、月額1100円でアメックスを始められます。
ANAアメックスはANAマイルへの移行しかできませんが、アメックスグリーンならANAマイルはもちろん、JALマイルやその他の提携航空パートナーのマイルへの交換も可能です。
両カードの特徴や違い、それぞれのカードがどんな人におすすめかについて、この記事で解説していきます。
この記事はこんな内容です
ANAアメックスとアメックスグリーンはこんな人におすすめ
- ANAアメックスはANAマイルを貯めたい人におすすめ
- アメックスグリーンはこれからステータスを上げていきたい人や、手厚いサービスを求める人におすすめ
目次
ANAアメックスはANAマイルを効率よく貯めたい人向け
ANAアメックスは、ANAマイルを貯めやすいカードです。
無料航空券を手に入れてお得に旅行に行きたい人は、ANAマイルを貯めるのに特化したANAアメックスがよいでしょう。
ANAアメリカン・エキスプレス・カード
基本スペック
ポイント還元率(通常時) | 1.0% |
---|---|
年会費 | 7,700円 |
発行スピード | 1~3週間 ※1 |
国際ブランド | |
電子マネー | ※2 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
家族カード | ○ |
ETC | ○ |
※1:カード到着までの期間
※2:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
- 新規入会キャンペーン新規入会とカード利用などで
合計1万8000マイル相当
プレゼント通常キャンペーン
・新規入会で1000マイル獲得条件達成で合計1万7000マイル相当プレゼント(アメリカン・エキスプレス主催)
・入会後3ヶ月以内に10万円以上のカード利用で1000ポイントプレゼント
・入会後3ヶ月以内に30 万円以上のカード利用で5000ポイントプレゼント
・入会後3ヶ月以内に50万円以上のカード利用で6000ポイントプレゼント
・合計50万円のカード利用で通常5000ポイント獲得
ANAアメックスのおすすめポイント
- 飛行機の利用や特定の店舗でのカード利用で、アメックスのポイントとは別にANAマイルが貯まる
- ポイントからのANAマイル変換も高いレートでできる
ただし、ポイントからANAマイルの移行には「ポイント移行コース」(年間参加費6600円)への登録が必要です。
年会費7700円と合わせて年間1万4300円の費用がかかることになりますが、マイル還元率は1.0%(100円利用につき1ポイント、1000ポイント→1000マイルに交換可能)と高いので、カードの利用頻度によっては十分にその価値はあるでしょう。
ANAカードのことを詳しく知りたい人はこちらの記事をチェック!
ANAカードは陸マイラー必携!選び方とおすすめカードを解説
最終的にアメックスゴールド、プラチナを目指すならアメックスグリーンがおすすめ
アメックスグリーンは、高いステータス性と豊富な特典が付いたクレジットカードです。
アメックスのプロパーカードであるため、アメックスゴールド、プラチナと今後カードのランクを上げていきたいと考えている人におすすめです。
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
基本スペック
ポイント還元率(通常時) | 0.3% ※1 |
---|---|
年会費 | 1100円(月会費) |
発行スピード | 1~3週間 ※2 |
国際ブランド | |
電子マネー | ※3 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
家族カード | ○ |
ETC | ○ |
※1:American Express Safekey利用時で算出
※2:カード到着までの期間
※3:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
初月1ヶ月分の
月会費無料- 入会後のカード利用などで
合計3万5000ポイント
・入会後3ヶ月以内に20万円の利用で5000ボーナスポイント
・入会後6ヶ月以内に50万円の利用で1万5000ボーナスポイント
・入会後8ヶ月以内に「グリーン・オファーズ カード利用ボーナス」対象加盟店でのカード利用で1000円ごとに150ボーナスポイント(上限1万5000ボーナスポイントまで)
アメックスグリーンのおすすめポイント
- 旅行傷害保険の補償内容がANAアメックスよりも手厚い
- 商品購入後の損害や返品できない場合に補償される各種プロテクションが豊富
- 国内外1400以上の空港VIPラウンジを1回35米ドルで利用できる「プライオリティ・パス」への無料登録など、魅力的な特典が用意されている
- 利用し続けるとアメックスゴールドやプラチナのインビテーションを受けられる可能性がある
カードに付帯する特典も、一般カードとしては充実しています。空港ラウンジの利用など、旅行中の移動を快適にしたい人には便利なカードといえます。
アメックスのことを詳しく知りたい人はこちらの記事をチェック!
2024年最新 アメックスおすすめ6枚を比較│旅行でのお得な活用方法を解説!
まずはANAアメックスとアメックスグリーンのポイントシステムを理解しよう
ここからは気になる特徴ごとに、ANAアメックスとアメックスグリーンを比較していきます。
まずは、両者のポイントシステムですが、ともに共通でアメックスのポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」を採用しています。
メンバーシップ・リワードの共通の特徴
- 100円=1ポイント貯まる
- 「メンバーシップ・リワード」には「ボーナスポイント・パートナーズ」という制度があり、スターバックスのビジネスギフトセンターなど、特定の店舗や期間限定キャンペーンで100円=2ポイント以上のポイント還元率が優遇される
また、アメックスグリーンには、共通の特徴の他に、任意で入れる有料のポイントアッププログラムがあります。
ANAアメックス | アメックスグリーン | |
---|---|---|
年会費 | 7700円 (家族カード1枚2750円) |
月会費1100円 (家族カード1枚 月会費550円) |
ポイントアップコース(任意) | - | 3300円 (メンバーシップ・リワード・プラス) |
ポイント→ANAマイル移行の際に登録が必要なコース | 6600円 (ポイント移行コース) |
5500円 (メンバーシップ・リワード・ANAコース) |
合計 | 1万4300円 | 2万2000円 |
元々アメックスグリーンの方が年会費は高く、またいずれのカードも有料の登録コースが用意されているため、使い方次第では年会費がさらに上がることに注意しましょう。
同じ「メンバーシップ・リワード」を採用している両カードですが、申込ができる有料ポイントアッププログラムに違いがあるように、ポイントシステムは多少異なっています。詳しく見ていきましょう。
アメックスグリーンはポイントアッププログラム「メンバーシップ・リワード・プラス」への登録がお得
アメックスグリーンは、「メンバーシップ・リワード・プラス」(年会費3300円)へ登録するとポイント還元率がアップし、さらにお得に利用できます。
このメンバーシップ・リワード・プラスに加入できることが、ANAアメックスとの大きな違いです。
まず、アメックスグリーンの基本的なポイント付与率・還元率を以下の表にまとめたので確認しておきましょう。
ポイント付与率 | 1.0%(100円利用につき1ポイント) |
---|---|
還元率 | 支払い代金・通販:0.3%〜 ギフトカード:0.3%〜 |
有効期限 | 3年 (ポイントを商品に1回でも交換または「メンバーシップ・リワード・プラス」(※)に登録すれば無期限に) |
※ 年会費3300円。
メンバーシップ・リワード・プラス(年会費3300円)に入会すると、「ボーナスポイントプログラム」への加入が無料でできます。
対象の加盟店やサービスでカードを利用すると100円につき3ポイント(通常1ポイント+ボーナスポイント2ポイント)が付与されるので効率よくポイントが貯められます。
加盟店にはYahoo!JAPANやiTunes Store/App Storeなども含まれていて、よく利用している人ならポイントが一気に貯まりそうです。
おもな対象加盟店やサービス
- Yahoo!JAPAN
- iTunes Store/App Store
- Uber Eats
- ヨドバシカメラ
- JAL公式WEBサイトにてオンラインで購⼊の商品
- HISの公式WEBサイトにてオンラインで購入の商品
- アメリカン・エキスプレス・トラベルオンライン
ボーナスポイントプログラムは、ポイント付与だけでなく、ポイント交換時の交換レートもお得になるので、アメックスグリーンに申し込むなら「メンバーシップ・リワード・プラス」への登録をおすすめします!
ANAアメックスは「メンバーシップ・リワード・プラス」対象外
ANAアメックスはアメックスのポイントとANAマイルの両方が貯められるカードです。
普段の買い物でアメックスのポイントが貯まり、ANAの飛行機の利用や「ANAカードマイルプラス加盟店」など特定店舗でのカード利用でマイルを貯められます。
ただし、アメックスのポイントアップシステム 「メンバーシップ・リワード・プラス」へは対象外で登録できません。この点がアメックスグリーンとの大きな違いとなります。
ポイントについての詳細は以下のようになっています。
ポイント付与率 | 1.0%(100円利用につき1ポイント) |
---|---|
還元率 | 支払い代金・通販:0.3%〜 ギフトカード:0.3%〜 |
有効期限 | 3年(「ポイント移行コース」(年会費6600円)に登録すれば無期限に) |
では、ここからは、ポイントからマイルへの交換について解説します。
ANAアメックスとアメックスグリーンのマイル交換方法をおさらい
貯めたポイントはどちらのカードでもマイルに交換することが可能です。
ANAアメックスはANAマイルに、アメックスグリーンはANAマイル、JALマイル他、デルタ航空など各国の航空会社とのマイルに交換ができます。
ただし、マイルへの交換レートには注意しましょう。
ANAアメックス | アメックスグリーン | ||
---|---|---|---|
ポイント移行コースに登録が必要(※1) | メンバーシップ・リワード・プラス(※2)に登録済 | メンバーシップ・リワード・プラスに未登録 | |
ANAマイルへ移行する場合 | 1000pt=1000マイル | 1000pt=1000マイル(※3) | 2000pt=1000マイル(※3) | JALマイルへ移行する場合 | 不可 | 2500pt=1000マイル | 3000pt=1000マイル |
その他の提携航空パートナーの数 | - | 15社以上 | |
その他の提携航空パートナーのマイルへ移行する場合 | 不可 | 1250pt=1000マイル | 2000pt=1000マイル |
※1 年会費6600円。
※2 年会費3300円。
※3 ANAマイルへ移行する場合は、別途「メンバーシップ・リワード ANAコース」(年会費5500円)への登録が必要。1年で交換できるのは4万マイル分まで。
ANAマイルの交換レートは、ANAアメックスとアメックスグリーンでは同じになります。
ただし、ANAマイルに交換する際、ANAアメックスの方は「ポイント移行コース」に、アメックスグリーンは「メンバーシップ・リワード・プラス」、「メンバーシップ・リワード ANAコース」に加入する必要があるため、その分追加費用がかかることになります。
また、アメックスグリーンでANAマイル以外のマイルに交換するときは交換レートが下がるので注意が必要です。
ANAアメックスのマイル交換
ANAアメックスのマイルの交換の仕方、貯め方について見てみましょう。
貯めたポイントをマイルに変換する場合、 基本は1000ポイント=1000マイルごとにANAマイルに移行でき、アメックスグリーンのような交換上限もありません。
ただし、ANAマイルに変換する場合「ポイント移行コース」(年会費6600円)への登録が必要となります。
こちらも、アメックスグリーンと同様、ポイントを有効期限(3年)まで十分に貯めたあと、変換する年のみ「移行コース」に登録し、一気にマイルに交換するのがお得な方法です。
その他、ANAアメックス独自の特徴として、ポイントからマイルへの変換以外でも以下の方法でマイルを直接貯めることができます。
カード利用で直接ANAマイルを貯める方法
- 入会・継続特典で1000マイルプレゼント
- ANAグループ便の利用で通常のフライトマイル&区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10%のボーナスマイルをプレゼント
- 「ANAグルメマイル」参加店で会計する際、マイル積算を申し出たうえで、カードで支払うと、通常のポイントに加え、ANAマイルが最大100円につき2マイル加算
- 「ANAカードマイルプラス」加盟店でのカード利用で、通常のポイントに加え、ANAマイルが100円または200円につき1マイル加算
- Edyマイルプラス対象店舗にて、カード付帯のEdyの使用で通常200円につき1マイルのところ、200円につき2マイルが貯まる
ANAグループの航空便や、加盟店を利用することが多い人は、支払いにANAアメックスを利用することで、より効率よくマイルを貯められます。
ANAアメリカン・エキスプレス・カード
マイルについて
交換可能なマイル | ANA |
---|---|
マイル還元率(通常時) | 1.0% ※1 |
※1:ポイント移行コース(年間参加費6600円)への登録が必要
基本スペック
ポイント還元率(通常時) | 1.0% |
---|---|
年会費 | 7,700円 |
発行スピード | 1~3週間 ※1 |
国際ブランド | |
電子マネー | ※2 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
家族カード | ○ |
ETC | ○ |
※1:カード到着までの期間
※2:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
- 新規入会キャンペーン新規入会とカード利用などで
合計1万8000マイル相当
プレゼント通常キャンペーン
・新規入会で1000マイル獲得条件達成で合計1万7000マイル相当プレゼント(アメリカン・エキスプレス主催)
・入会後3ヶ月以内に10万円以上のカード利用で1000ポイントプレゼント
・入会後3ヶ月以内に30 万円以上のカード利用で5000ポイントプレゼント
・入会後3ヶ月以内に50万円以上のカード利用で6000ポイントプレゼント
・合計50万円のカード利用で通常5000ポイント獲得
マイル交換においては、追加で必要となる登録料を比較してもANAアメックスの方がお得です。
ただし、ANAアメックスのポイントはANAマイルにしか交換できません。
他の各社マイルに交換する可能性がある場合は、アメックスグリーンを選ぶ必要があります。
アメックスグリーンのマイル交換
アメックスグリーンの場合は、マイルの交換レートをアップさせるために、「メンバーシップ・リワード・プラス」(年会費3300円)の加入が必要になります。
例えば未加入でANAマイルと交換する場合、2000ポイント=1000マイルのレートですが、加入している場合は、1000ポイント=1000マイルです。
必要ポイントが大きく異なるので、お得にマイル交換をしたいのであれば、メンバーシップ・リワード・プラスへの登録は必須といえるでしょう。
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
マイルについて
交換可能なマイル | JAL、ANA、スカイマイル、その他 |
---|---|
マイル還元率(通常時) | 0.5% ※1 |
※1:ANAマイルの場合。JALマイルは0.3%。ANAマイルへの交換はメンバーシップ・リワード ANAコースへの登録が必要(年間参加費5500円)
基本スペック
ポイント還元率(通常時) | 0.3% ※1 |
---|---|
年会費 | 1100円(月会費) |
発行スピード | 1~3週間 ※2 |
国際ブランド | |
電子マネー | ※3 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
家族カード | ○ |
ETC | ○ |
※1:American Express Safekey利用時で算出
※2:カード到着までの期間
※3:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
初月1ヶ月分の
月会費無料- 入会後のカード利用などで
合計3万5000ポイント
・入会後3ヶ月以内に20万円の利用で5000ボーナスポイント
・入会後6ヶ月以内に50万円の利用で1万5000ボーナスポイント
・入会後8ヶ月以内に「グリーン・オファーズ カード利用ボーナス」対象加盟店でのカード利用で1000円ごとに150ボーナスポイント(上限1万5000ボーナスポイントまで)
また、ANAマイルとの交換の場合は「メンバーシップ・リワード ANAコース」(年会費5500円)への登録がさらに必要になり、ANAマイルのみ1年で交換できるのは4万マイル分が上限と定められているので注意が必要です。
それぞれのサービスを最大限利用しようとすると、追加のコース登録が必要になるため、デメリットが大きいともいえます。
「ANAコース」の年会費を節約するためには、ポイントを十分に貯めたあと、変換する年のみ「ANAコース」に登録し、一気にマイルに交換する方法もありますので、うまくコースの切り替えをしましょう。
ANAアメックスとアメックスグリーンの基本スペックを比較
ここでは、カードの特典、旅行保険、入会特典に分け、どちらがよりお得かそれぞれのスペックを比較していきます。
各スペックで比較したときにどっちがお得か
- カードに付帯する特典
- ⇒空港関係の特典を中心に全般的にはアメックスグリーンのほうが魅力的だが、ANAアメックスならANA系列の店舗優待が受けられる
- 国内/海外旅行保険
- ⇒傷害死亡・傷害後遺障害保険金の金額はアメックスグリーンのほうが高いが、それ以外はほぼ同水準
- 入会特典
- ⇒入会3ヶ月の利用金額次第だが、獲得できるポイントが多いのはアメックスグリーン
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
付帯する特典は、ANAアメックス、アメックスグリーンともに空港で受けられるものが多い
ANAアメックスとアメックスグリーンの特典比較ですが、どちらのカードも独自の特典が用意されていて一長一短があるため、どちらがおすすめと言い切ることができません。
そこで両カードの特典を抜き出した比較表を作成しました。
ANAアメックス | アメックスグリーン | |
---|---|---|
国内外の空港ラウンジ無料利用 | ○ | ○ |
「プライオリティ・パス」への登録 | × | ○ |
送迎等各種空港サービス | △ | × |
ANA系列店舗での優待 | ◎ | × |
海外旅行先での日本語による電話サポート | ○ | ○ |
毎年もらえる特典 | ○ | × |
新国立劇場での優待 | ○ | ○ |
ANAアメックスは国内空港ラウンジやANA系列店舗での割引に強く、一方アメックスグリーンは海外の空港の高級ラウンジも利用できるようになるプライオリティ・パスが便利です。
それぞれの特典を詳しく見ていきましょう。
ANAアメックスの特典は旅行関係のサービスが豊富
ANAアメックスの大きな特典として、下記のような旅行関係の特典が中心であることがあげられます。
おもな空港サービス
- 国内外の空港ラウンジを、同伴者1名まで無料で利用可能
- 手荷物無料宅配サービス
ANA関連の割引
- 全国各空港にある「ANA FESTA」(全日空商事空港ショップ)にてカードを提示すると、1000円以上の買物(※1)が5%オフ
- ANA国内線およびANA・エアージャパン国際線での機内販売品購入時にカードを利用すると10%オフ
- ANAオリジナル商品などの買物を優待(ANAオンラインショップ「A-style」で5%オフ)
※1 1店舗1回の精算。
プライオリティ・パスは付帯していないものの、ANA関連店舗で割引が付帯します。 ANA系列店舗での割引、その他マイル関係の特典が多いので、ANAの航空便を使った移動が多い人にANAアメックスはおすすめです。
ANAアメリカン・エキスプレス・カード
お得なキャンペーン
- 新規入会キャンペーン新規入会とカード利用などで
合計1万8000マイル相当
プレゼント通常キャンペーン
・新規入会で1000マイル獲得条件達成で合計1万7000マイル相当プレゼント(アメリカン・エキスプレス主催)
・入会後3ヶ月以内に10万円以上のカード利用で1000ポイントプレゼント
・入会後3ヶ月以内に30 万円以上のカード利用で5000ポイントプレゼント
・入会後3ヶ月以内に50万円以上のカード利用で6000ポイントプレゼント
・合計50万円のカード利用で通常5000ポイント獲得
アメックスグリーンならプライオリティ・パスの登録が無料!
アメックスグリーンをANAアメックスと比較したときに大きく異なる点として、プライオリティ・パスの登録が無料なことが挙げられます。
おもな空港サービス
- 国内外の空港ラウンジを無料で利用可能
- 「プライオリティ・パス」に無料登録ができ、無料Wi-Fiや軽い軽食、スパ・マッサージ、仮眠室などが設置されている高級ラウンジの利用が1回35米ドルで利用できる
海外空港の高級ラウンジも利用できるようになるプライオリティ・パスはANAアメックスには付帯していないため、ゆったりと海外旅行や海外出張を過ごしたいならアメックスグリーンの方がより使い勝手がよいでしょう。
プライオリティ・パスの登録が無料
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
お得なキャンペーン
初月1ヶ月分の
月会費無料- 入会後のカード利用などで
合計3万5000ポイント
・入会後3ヶ月以内に20万円の利用で5000ボーナスポイント
・入会後6ヶ月以内に50万円の利用で1万5000ボーナスポイント
・入会後8ヶ月以内に「グリーン・オファーズ カード利用ボーナス」対象加盟店でのカード利用で1000円ごとに150ボーナスポイント(上限1万5000ボーナスポイントまで)
付帯する旅行保険はアメックスグリーンの方が補償が手厚い
ここからは、それぞれのカードに付帯する保険について解説します。
アメックスグリーン、ANAアメックスともに国内・海外旅行保険が利用付帯します。
利用付帯とは、旅行のための代金(航空便のチケットやツアー料金、宿泊料金など)を該当のカードで支払った場合にのみ適用されるというものです。
傷害死亡・傷害後遺障害保険金は、アメックスグリーンの方が高く設定されていますが、それ以外は同水準です。
保険金の種類 | アメックスグリーン | ANAアメックス | |||
---|---|---|---|---|---|
基本カード会員 | 基本カード会員の家族 | 基本カード会員 | 基本カード会員の家族 | ||
国内旅行 | 傷害死亡・傷害後遺障害保険金 | 最高5000万円 | 最高1000万円 | 最高2000万円 | 最高1000万円 |
海外旅行 | 傷害死亡・傷害後遺障害保険金 | 最高5000万円 | 最高1000万円 | 最高3000万円 | 最高1000万円 |
傷害治療費用保険金 | 最高100万円 | 最高100万円 | |||
疾病治療費用保険金 | 最高100万円 | 最高100万円 | |||
賠償責任保険金 | 最高3000万円 | 最高3000万円 | |||
携行品損害保険金 | 1旅行中最高30万円 | 1旅行中最高30万円 | |||
救護者費用保険金 | 最高200万円 | 最高200万円 |
いずれもカード会員本人および配偶者、カード会員と生計を共にする家族が保険の適用対象です。
また、傷害治療費用や疾病治療費用などは、いずれも保険金の上限が100万円となっており、健康保険が利かない海外での治療費には十分ではないこともあるので注意しましょう。
サブカードとして海外旅行保険が自動付帯しているものを持って行ったり、追加で海外旅行保険に入るといった対策を検討しましょう
海外旅行保険が自動付帯!
アメックスのクレカに付く「プロテクション」保険
アメックスのカードには、旅行保険の他に「〇〇プロテクション」という名称の買い物や返品に対する保険が付いています。付帯プロテクションはカードによって異なります。
アメックスグリーンには「ショッピング・プロテクション」「リターン・プロテクション」「オンライン・プロテクション」「スマートフォン・プロテクション」の4種類のプロテクションが、ANAアメックスには「ショッピング・プロテクション」「オンライン・プロテクション」の2種類のプロテクションがそれぞれ付帯します。
いずれも思いがけないトラブル時に役立つ補償です。
プロテクションの補償内容
- ショッピング・プロテクション
- カード利用で購入した商品の90日以内の損害に対する補償
- リターン・プロテクション
- 店が返品を受け付けない場合の商品買取などの補償
- オンライン・プロテクション
- インターネット上のカードの不正使用の代金補填
- スマートフォン・プロテクション
- スマホの破損、火災、水濡れ、盗難を1年間の保険期間で通算3万円(※)まで補償
※ アメックスグリーンの場合。
入会特典はアメックスグリーンがお得!
2024年11月時点の入会特典は、アメックスグリーンの方がたくさんのポイントを獲得できます。
ANAアメックス | アメックスグリーン | |
---|---|---|
カード利用で得られる入会特典ボーナスポイント | 入会後3ヶ月以内に10万円以上のカード利用で1000pt | 入会後3ヶ月以内に20万円のカード利用で5000pt |
入会後3ヶ月以内に30万円のカード利用で5000pt | 入会後6ヶ月以内に50万円のカード利用で1万5000pt | |
入会後3ヶ月以内に50万円のカード利用で6000pt | 入会後8ヶ月以内に「グリーン・オファーズカードご利用ボーナス」対象加盟店でのカードご利用1000円ごとに150ボーナスポイント(上限1万5000ボーナスポイントまで) | |
上記のカード利用で付与される通常ポイント | 50万円分のカード利用で還元されるポイントは5000pt | 50万円分のカード利用で還元されるポイントは5000pt |
その他の入会特典 | 入会時に1000マイルプレゼント | ー |
合計 | 1万8000マイル相当 | 3万5000pt(通常のカード利用含めて4万pt) |
公式ページ | 詳細を見る▶ | 詳細を見る▶ |
アメックスグリーンの方が、50万円のカード利用で3万5000ポイントを獲得できるのでお得です。ただし、その内1万5000ポイント分は「グリーン・オファーズカード」での利用が条件になるので注意しましょう。
グリーン・オファーズカード利用分のボーナスポイントを含めなければ、60万円のカード利用が条件になりますが、ANAアメックスのほうがポイント(マイル)が多く貯まります。
それぞれのクレカのデメリットも知っておこう
ここまでは両カードのメリットを解説してきましたが、最後にそれぞれのデメリットも見ておきましょう。
ANAアメックスのデメリット
- アメックスのポイントアッププログラム、メンバーシップ・リワード・プラスに入会ができない
- ANAマイルを貯めることに特化しているので、マイルを利用しない人には使いづらい
- ポイントからのANAマイルへの交換は有料のコース登録が必要
- キャッシング不可
アメックスグリーンのデメリット
- ポイントアッププログラムやマイル移行に有料のコース登録が必要
- ポイント交換できるマイルに上限がある
- カード継続の特典がない
- キャッシング不可
ANAアメックスの大きなデメリットは、メンバーシップ・リワード・プラスに入会ができないため、アメックスグリーンよりポイントが貯めづらい点です。
また、マイルを貯めることに特化しているカードのため、旅行にあまり興味のない人だと少々使いづらいということも。ANAアメックスは、マイルを活用し、旅行にたくさん行くという前提で選びたいクレカです。
アメックスグリーンの大きなデメリットとしては、効率的にポイントを貯めたり、マイルに移行をするため、年会費以外に「メンバーシップ・リワード・プラス」と「メンバーシップ・リワード ANAコース」登録料として合計で8800円が必要なことです。
とはいえ、追加コースには優待が付いたり、好レートになったりとそれぞれのメリットもあるので、必要と感じたら加入するというスタンスでよいでしょう。
また、両カードに共通するデメリットとして、キャッシングができないことが挙げられます。
海外旅行では現地通貨が必要になってキャッシングを利用する可能性があるので、キャッシング用に別のクレカを持っていくことを検討してもよいかもしれません。
アメックスのクレジットカードの申し込み方法を解説
アメックスのクレジットカードを実際に作ろうとしたときに、どのように手続きしたらいいか、アメックスのカードの作成の仕方について解説していきます。
申し込みはアメックスの公式ページからでき、申し込み基準はいずれも「20歳以上で安定した収入がある人」です。
クレジットヒストリー以外の申込者が入力する項目は、すべて正確に記入することが求められますので、申し込み前には間違いがないかをきちんと確認することが大切です。
アメックスグリーンの場合は、延滞などをせず使い続けることで、ゴールドやプラチナへランクアップのインビテーションが来ることもあります。
アメックスゴールドやプラチナへのアップグレードを検討している人は、アメックスグリーンを選んで実績を積んでいくといいでしょう。
無料で使える空港ラウンジや旅のサポートが充実!
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
基本スペック
ポイント還元率(通常時) | 0.3% ※1 |
---|---|
年会費 | 1100円(月会費) |
発行スピード | 1~3週間 ※2 |
国際ブランド | |
電子マネー | ※3 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
家族カード | ○ |
ETC | ○ |
※1:American Express Safekey利用時で算出
※2:カード到着までの期間
※3:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
初月1ヶ月分の
月会費無料- 入会後のカード利用などで
合計3万5000ポイント
・入会後3ヶ月以内に20万円の利用で5000ボーナスポイント
・入会後6ヶ月以内に50万円の利用で1万5000ボーナスポイント
・入会後8ヶ月以内に「グリーン・オファーズ カード利用ボーナス」対象加盟店でのカード利用で1000円ごとに150ボーナスポイント(上限1万5000ボーナスポイントまで)
さいごに...
この記事のまとめ
アメックスグリーンとANAアメックスは、アメックスの中では会費はそこまで高くなく、アメックスデビューにはおすすめカードです。
自分に合ったカードを持つために違いや選ぶポイントをおさらいしておきしょう
こんな人におすすめしたいアメックスグリーンとANAアメックス
- ステータスを上げていきたい人、手厚いサービスを求める人にはアメックスグリーンがおすすめ!
- ANAマイルを効率よく貯めたい人はANAアメックスが最適!
監修者
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
飯田道子
いいだみちこ
金融機関勤務を経て1996年にFP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。どの金融機関にも属さない独立系FP。ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。クレジットカード専門サイトで数多く記事監修を担当
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