
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
飯田道子監修
この記事では台湾旅行にまつわるお金の情報と、現地でのクレカの使い方を観光ガイドブックを手がける台湾ツウの編集者が解説します。台湾ではクレジットカードはどれくらい使えるの?現金払いとどちらがお得?などの疑問を解消!台湾でおすすめのクレジットカードも紹介します。
こんなことが気になる人へ
- 「台湾ではクレジットカードはどれぐらい使えるの?」
- 「台湾で便利に使えるクレジットカードが知りたい!」
台湾でもホテルに宿泊する際は、宿泊保証金としてクレジットカードが必要です。おもに使えるクレジットカードは、VISA、Mastercard、JCBです。
しかし、韓国などに比べると台湾はまだまだ現金払いが主流で、タクシーやコンビニ、小さな飲食店など、クレジットカードが使えない場所が多いので、現金を使う頻度は高めです。
現金が不足したときは、両替所より海外キャッシングを利用して街中のATMで現金を引き出すほうがレートはお得。ほかにも海外旅行保険や優待サービスなど、台湾でクレジットカードを利用するメリットはたくさんあります。
台湾旅行にまつわるお金事情とクレジットカードの使い方や注意点を徹底解説していきます。台湾旅行におすすめしたいクレジットカードも合わせてご紹介します。
この記事はこんな内容です
知っておきたい台湾のクレジットカード情報
- 台湾ではホテルの宿泊保証金としてクレジットカードが必要
- 国際ブランドのクレジットカードとJCBカードの2枚持ちが便利
- 台湾はまだ現金払いが主流なので注意が必要
- カード付帯の海外旅行保険や優待を利用すればお得な旅になる
- 現金調達は両替より海外キャッシングのレートがお得
目次
JCB一般カード

お得なキャンペーン
- インターネット新規入会限定キャンペーン!最大1万6500円分プレゼント!(2021年3月31日まで)
- JCBオリジナルシリーズなら最大4ヵ月分のスマリボ手数料実質0円キャンペーン(2020年3月31日入会(カード発行まで)分まで)
台湾は現金主義?!クレジットカードは使えるの?
台湾では、観光地のショッピングセンターや高級レストラン、スターバックスなどの有名チェーン店ではクレジットカードが問題なく使えます。
しかし、コンビニとスーパーマーケット、食堂や雑貨店などの個人商店では、現金払いがほとんど。日本や韓国に比べ、台湾ではクレジットカードが利用できない店が多い印象です。
使える場所 | ・台湾鉄道(窓口のみ使用可)、台湾高速鉄路(台湾新幹線) ・YouBike(シェア自転車) ・国立故宮博物館、台北101展望台 ・免税店 ・ショッピングモール ・大規模外資系スーパーマーケット(カルフール、JASONSなど) ・高級レストラン |
---|---|
使えない場所 | ・タクシー ・中小規模のスーパーマーケットとレストラン ・コンビニエンスストア ・夜市の屋台や露店 ・小さな飲食店、個人商店(食堂、足つぼマッサージ店、雑貨店など) |
「それなら現金だけでも十分なのでは?」と思うかもしれませんが、現金の利用頻度が高くても、クレジットカードが必要な場面や、持っていると便利な場面も多くあります。

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なるほどポイント!
クレジットカードは支払いのツールだけではなく、支払い能力を証明する身分証でもあります。台湾の多くのホテルでは、チェックイン時にクレジットカードの提示を求められますが、これはデポジット(保証金)といって支払いを保証するもの。クレジットカードがなければ一定額の預り金を請求されることになり、多額の現金が必要になります。現地空港受け渡しのレンタルWi-Fiも同様です。日本でレンタル料を支払い済みの場合でも、空港での手続きにはデポジットとしてクレジットカードの提示が求められます。
それでは、台湾で使えるクレジットカードの種類や使えない場所などを詳しくみていきましょう。
カード取扱店では国際ブランドのクレジットカードは問題なく使える
台湾のクレジットカード取扱店では、国際ブランドのVisa、Mastercard、そしてJCBは問題なく使用できます。アメックスとダイナースは、ホテルやデパート、高級レストラン以外ではあまり使えません。クレジットカード取扱店の入口に掲示されているカードブランドのステッカーを目印に利用しましょう。

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なるほどポイント!
街なかで漢字の「上」と「下」を上下に重ねた文字をよく見かけます。これはカードを指していて、「信用卡(シンヨウカー)」は中国語でクレジットカードという意味です。
台湾でも安心して利用できるJCBカード
JCB一般カード

お得なキャンペーン
- インターネット新規入会限定キャンペーン!最大1万6500円分プレゼント!(2021年3月31日まで)
- JCBオリジナルシリーズなら最大4ヵ月分のスマリボ手数料実質0円キャンペーン(2020年3月31日入会(カード発行まで)分まで)
台湾でクレジットカードが使えない場所とは?
台湾で旅行中によく遭遇する、クレジットカードが使えない場面をピックアップしました。どういう場面で使えないかを知っておけば、いざというときに慌てずに対応できますし、現金をどれくらい用意すればよいのかの目安にもなると思います。
クレジットカードが使えない交通機関
- タクシー
- バス
- MRT
クレジットカードが使えない店舗など
- 食堂やかき氷店、タピオカドリンク店、雑貨店など個人商店
- 夜市
- コンビニエンスストア、中規模スーパー
それでは1つずつ詳しく説明していきます。
タクシー・バス・MRTなどの交通機関
台湾の交通機関では、クレジットカードがほとんど使えないので注意が必要です。交通機関を使う際には現金もしくは交通系ICカードを用意しておきましょう。
タクシー
台北にはクレジットカード決済可能なタクシーもありますが、現金で払うのが基本です。初乗りは1.25kmまで70元(ニュー台湾ドル)〜、以降距離や時間によって料金が加算されていきます。市内の移動は1度の利用で100〜200元(ニュー台湾ドル)を見積もっておくとよいでしょう。
クレジットカードOKの表記があるタクシーでも、実際に乗ったら使えないと言われるケースもあるので、運転手に確認してから乗り込むのが安全です。
バス
路線バスの公車(コンツァー)は路線が多く複雑ですが、国立故宮博物院や九份(チウフェン)に行く際に使用すると便利です。
バスは各路線がいくつかのブロック(段)に分けられており、1段以内なら15元(ニュー台湾ドル)、2段にまたがると30元(ニュー台湾ドル)、3段にまたがると45元(ニュー台湾ドル)と、料金が加算されます。
台北市街は一律15元で先払いが基本です。車内に両替機はないので、小銭を準備するのがわずらわしいという人はICカード(悠遊卡)を使用しましょう。
現金チャージで便利な交通系ICカード「悠遊卡」についてはこちらをチェック
MRT
台北の地下鉄であるMRTの運賃は、基本となる片道切符「単程票(トークン)」の場合、20〜65元(ニュー台湾ドル)です。行きと帰りの2〜3回程度しかMRTに乗らないのであれば、この片道切符がお得。何度も乗車する場合はICカード(悠遊卡)を使用するのがおすすめです。

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なるほどポイント!
桃園国際空港と台北を結ぶ「桃園空港MRT」では、2020年1月からクレジットカードやNFC(近距離無線通信)決済が可能なスマートフォンを改札でかざして払う非接触決済サービスがスタートしました。対応クレジットカードは、Visa、Mastercard、JCB、銀聯(UnionPay)の4種類です。
個人商店や夜市、コンビニ、中規模スーパーなど
小さな飲食店やコンビニ、中規模のスーパーでも、クレジットカードが使えない場合が多いので注意しましょう。
食堂やかき氷店、タピオカドリンク店、雑貨店など個人商店
小さな飲食店や雑貨店などは、クレジットカードは使用できません。小籠包で有名なレストラン、鼎泰豊(ディンタイフォン)本店も現金払いのみ。
ローカルタウンの食べ歩きや雑貨店めぐりにはある程度の現金が必要です。
夜市
多くの屋台が並ぶ夜市でも支払いは現金のみです。両替所はないので、小額紙幣、小銭を用意しておきましょう。
コンビニエンスストア、中規模スーパー
スーパーマーケットで大量におみやげを調達する場合は要注意。カルフール、JASONSといった大きな外資系スーパー以外はクレジットカードが使えません。コンビニでも使用不可です。
モバイル決済や電子マネーを併用して支払いをスムーズに
クレジットカードが使えない場所は、現金のほかにモバイル決済と電子マネーでカバーすれば支払いもスムーズ。台湾で安心して利用できる2つのキャッシュレス決済を紹介します。
おすすめのキャッシュレス決済
- クレジットカードの紐付けで利用できるモバイル決済「LINE Pay」
- 現金チャージで便利な交通系ICカード「悠遊卡」
クレジットカードの紐付けで「LINE Pay」が使える
2025年までにモバイル決済普及率90%を目標にする台湾では、急速にモバイル決済が浸透しています。
台湾のモバイル決済のシェアNo.1は日本でもおなじみの「LINE Pay」です。台湾ではクレジットカードを紐付けしてクレジット決済することで、使用できるようになります。
LINE Payはセブンイレブンやファミリーマート、レストランでも使用可能です。ただし、小さな食堂や屋台、雑貨店などではまだ使用できないようです。
シェアNo.1は日本でもおなじみの「LINE Pay」。セブンイレブンやファミリーマート、レストランでも使用可能です。ただし、小さな食堂や屋台、雑貨店などではまだ使用できないので注意が必要です。
また、現地ではまだあまり知られていませんが、ファミリーマートやドラッグストアのwatsons、スターバックスなどで「Apple Pay」も使えます。こちらで使用可能な場所の一覧が見られますので、iPhoneユーザーの方はチェックしてみてくださいね。
現金チャージで便利な交通系ICカード「悠遊卡」
日本のSuicaやPASMOと同じ交通系電子マネーの悠遊卡(ヨウヨウカー)はぜひ利用したいICカードです。
悠遊卡は現金をチャージするとMRTや公共バスにかざすだけで乗れる便利なカードです。このカードを使えば、MRTの乗車料金が2割引、乗り継ぎ料金も割引になるので、たくさん乗る機会があるならお得になります!コンビニの支払いにも利用できます。
カードの購入はコンビニや駅の窓口・自動販売機で。カード発行代は100元(ニュー台湾ドル)で、発行代の払い戻しはできません。チャージはコンビニ、または駅の窓口・自動チャージ機で行えます。
チャージ分の払い戻しは各駅の窓口などで可能ですが、使用期間が短い場合は手数料20元(ニュー台湾ドル)がかかります。また、一度払い戻しをしたカードは二度と使用できなくなるので注意しましょう。できるだけ残高を使い切って、次の台湾旅行までそのまま手元に残しておくのがおすすめです。
台湾に旅行するなら国際ブランドカードの2枚持ちがおすすめ
海外旅行では、盗難・紛失時の予備や幅広い店舗での支払いに対応できるように、異なる国際ブランドのクレジットカードを複数枚持って行くのが基本です。
台湾旅行でもメインとサブの2枚のクレジットカードがあると安心。2枚持って行くことで、それぞれのクレジットカードの特典を利用できるというメリットもあります。
クレジットカード選びのポイントと2枚持ちのメリット
- メインカードは一番使えるVisaかMastercardブランド
- サブカードは優待充実のJCBブランドがおすすめ
- 付帯旅行保険が合算できて補償が強化できる
- 国際ブランドカードなら海外キャッシングができる
- サブカード選びは付帯するサービスで選んでもOK
メインカードは一番使えるVisaとMastercardブランド
2大国際ブランドのVisaとMastercardは台湾でも取扱店が多いので、メインカードとしてどちらか1枚は持って行きましょう。エポスカードのように、年会費無料で海外旅行保険が付いている提携カードもあります。
年会費無料のエポス×VISAカード
JCBプラザ ラウンジが利用できるJCBはサブカードに
Visa、またはMastercardと合わせて持って行く2枚目は、JCBカードがおすすめです。JCBカードは日本発の国際カードブランドですが、台湾の観光地では取扱店が多く、割引・特典といった旅行者向けのサービスが充実しているのが特徴です。
JCBカードのおもな優待サービス
- 優待店でJCBカード払いすると、割引やプチギフトのプレゼント
- CBプラザ ラウンジ&JCBプラザでレストランやアクティビティの予約、カード紛失・盗難時の緊急サポート
- JCBプラザ ラウンジでWi-Fi無料利用やフリードリンクサービス、荷物一時預かり など
これらのサービスは、発行会社がJCBのクレジットカードだけではなく、国際ブランドがJCBの提携カードでも受けることができます。
JCBのサービスが利用できる楽天×JCBカード
付帯の海外旅行保険を合算して補償を手厚くできる
海外旅行保険が付いたクレジットカードを複数枚持っている場合、傷害死亡・後遺障害を除いた補償額の合算ができます。手持ちのカードの付帯保険補償額が低い場合は、2枚のカードで補償を手厚くすることができます。
海外旅行保険についての詳しい情報はこちらの記事をチェック!
海外旅行保険付きクレジットカード9選|選ぶポイントを徹底解説
国際ブランドカードなら海外キャッシングができる
現金払いが多い台湾では、滞在中に現金が不足することがあるかもしれません。現地での現金調達は、返済方法によって両替よりもレートが良いクレジットカードの海外キャッシングがおすすめ。VisaやMastercard、JCBといった海外キャッシングに対応しているクレジットカードがあれば利用ができます。
旅行保険や空港ラウンジ利用!サブカードは特典で選ぶのもアリ
台湾では、国際ブランドのアメックスやダイナースは取扱店が少なく、支払いツールとしてはおすすめしません。一方で手厚い補償の海外旅行保険、空港ラウンジの利用、宅配便無料サービスなど特典が充実しているカードでもあります。
アメックス、ダイナースに限らず、各ブランドのゴールドカード以上には魅力的な特典が用意されています。旅の快適度を上げるために、2枚目のクレジットカードには特典が多く付いているカードを選んでみてはいかがでしょうか。
クレジットカードに付いている海外旅行保険の充実
クレジットカードに付いている海外旅行保険は補償が薄いのが一般的ですが、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードでは、旅行代金をカード決済した場合に適用される最高補償額は1億円。カードを持たない家族も1000万円の補償を受けることができます。
ANA JCB ワイドゴールドカードでは、海外は最高1億円、国内は最高5000万円の旅行保険が自動付帯されています。
家族まで手厚く補償してくれるアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
海外でも国内でも安心の補償額!ANAワイドゴールドカード
空港VIPラウンジ利用で豪華な旅にグレードアップ
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードと楽天プレミアムカードには、国内外1300ヵ所以上の空港VIPラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」が付いています。台湾最大の国際空港である桃園国際空港には5つの豪華なラウンジがあり、無料で食事やドリンク、アルコールなどの提供を受けながら寛ぐことができます。
ホテル1泊分の特典も!SPGアメックスの記事はこちら
SPGアメックスは旅好き必携のホテル優待最強カード!豪華特典を徹底紹介
台湾で現地通貨が必要な場合、どの方法で両替するのが一番お得?
現金払いが多い台湾では、滞在中に現金が不足することがあるかもしれません。日本円から元(ニュー台湾ドル)に両替する方法は、おもに4つあります。
日本円から元(ニュー台湾ドル)に両替する方法
- 空港にある銀行の出張所で両替する
- 街なかの銀行で両替する
- 免税店、デパート、ホテルで両替する
- 海外キャッシングでATMから現金を引き出す
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
空港にある銀行の出張所で両替する
台湾の空港には銀行の出張所がいくつかあり、到着してすぐに両替できるので便利です。営業時間も長いので、深夜便や早朝便で到着しても安心。レートは他と変わらないので、空港である程度まとめて両替してしまうのがおすすめです。両替の際はパスポートが必要です。

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なるほどポイント!
台湾に限らず、現地通貨の両替は日本国内ではなく現地で行うほうがお得です。個人旅行で時間に余裕がある場合は、台湾の空港で両替を。
街中の銀行で両替する
銀行によってレートや手数料が異なりますが、手数料は100元(ニュー台湾ドル)程度。台湾銀行や郵便局など、両替手数料が無料の銀行もあります。

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なるほどポイント!
銀行の営業時間は9時~15時30分で、土・日曜、祝日は休業と時間が限られています。手続きに時間がかかってしまうこともあるので、時間に余裕がないときにはおすすめできません。
免税店やデパート、ホテルで両替する
三光三越やSOGOなどのデパートと免税店の両替所は、ホテルよりもレートが良いのでとっさのときに使える場所として覚えておきましょう。
ホテルは銀行よりレートは不利ですが、24時間、土・日曜でも両替ができるというメリットがあります。ただし、小さなホテルでは両替を扱っていないところも多いので注意しましょう。
クレジットカードの海外キャッシングで現金を引き出す
街なかのATMで手軽に現金を引き出すことができるクレジットカードの海外キャッシング。キャッシングに抵抗がある人もいると思いますが、手数料が安くレートも有利なため、両替よりもお得に現金を手に入れることができます。本人確認のために暗証番号が必要なので、旅行前にしっかり確認しておきましょう。

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なるほどポイント!
台湾に限らず、現地通貨の両替は日本国内ではなく現地で行うほうがお得です。個人旅行で時間に余裕がある場合は、台湾の空港で両替を。
台湾でクレジットカードの海外キャッシングを利用する際の注意点
海外キャッシングを利用する前に、知っておきたいことがいくつかあります。安心して旅行を楽しむためにも、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- あらかじめ「海外キャッシュサービス」の設定、利用枠の確認を
- 海外キャッシング分は「繰り上げ返済」ですみやかに返済を
- キャッシングレートと手数料はそれぞれ異なるので注意
あらかじめ「海外キャッシュサービス」の設定、利用枠の確認を
クレジットカードには、買い物で使用する「ショッピング利用枠」と、現金を借り入れる「キャッシング利用枠」が設定されています。一般的にキャッシング利用枠が設定されているカードは、海外キャッシングの利用ができます。
ただし、一部のカードには、海外キャッシング利用枠の設定が必要なものもあります。なかには海外キャッシュサービスに対応していないカードもあるので早めにカード会社に確認を。利用枠(カードで借り入れできる限度額)が小さいようなら増枠の申請をしましょう。
海外キャッシング分は「繰り上げ返済」ですみやかに返済を
海外キャッシングは「借り入れ」です。キャッシングの翌日から返済日まで利息が発生し、返済までの期間が長いほど利息は高くなります。
通常キャッシング枠を利用した際、ショッピング枠と同じ翌月払いとなりますが、キャッシング分は支払いが早ければ早いほど利息が低くなります。本来の支払い日よりも早く返済する「繰り上げ返済」をすることでお得になります。
繰り上げ返済までの大まかな流れは以下の通りです。
繰り上げ返済の手順
- 利用のクレジットカード会社に電話(WEB対応の会社もある)
- その日までの利息を計算した支払い金額と振込口座を教えてもらう
- 指定の口座に振り込めば完了
※ 口座振替だけでなく、Pay-easy(ペイジー)などWEB決済に対応しているカード会社もあるので確認を。
では、繰り上げ返済をするとどれくらいお得なのでしょうか?クレジットカードの利息は、一般的に年18%(18%÷365日=0.049%)程度だと言われています。ここでは実質年率18%の楽天カードを例に、10万円をキャッシングした場合を比較していきましょう。
繰り上げ返済をした場合

通常の引き落とし日に返済した場合は利息が1813円、繰り上げ返済の場合は147円となり、繰り上げ返済の方が圧倒的にお得なのがわかります。海外キャッシングを利用した場合は、できるだけすみやかに返済をしましょう。
キャッシングレートと手数料はそれぞれ異なるので注意
海外キャッシングは、レートや手数料、そして利便性においても現地の公認両替所よりもお得だと言われています。ただし、クレジットカード会社やカードの種類によって手数料とレートは異なるので、それぞれの違いをチェックしておきましょう。
手数料とレートの違い
- 手数料はカードの種類によって決まる
- レートはクレジットカードの国際ブランドによって決まる
- 手数料
- 海外キャッシングを利用するとき、かかってくるのが手数料。クレジットカード、デビットカード、キャッシュカードなど、カードの種類によって手数料率は異なります。どのカードを利用するのがお得か、以下で比較してみましょう。
クレジットカード (繰り上げ返済を利用した場合) |
デビットカード 海外用プリペイドカード 国際キャッシュカード |
|
---|---|---|
手数料率 | 0〜0.2% | 2.0〜5.0% |
現地ATMの手数料 | ない場合が多い | 数百円 |
※ 現地ATMの手数料は、現地のATMオーナーが別途徴収する手数料のこと。
帰国後すぐに繰り上げ返済の手続きをすれば、クレジットカードの手数料率が低いという結果になりました。
- キャッシングレート
- 海外でクレジットカードを使うと、現地での利用金額に対してキャッシングレート(換算レート)を掛けて、日本円での請求金額が決まります。キャッシングレートは、国際ブランドが決めた「基準レート」と、基準レートに上乗せした「外貨取扱手数料」によって決定します。
キャッシングレートの算出方法
キャッシングレート(換算レート)=基準レート※1×(1+外貨取扱手数料※2)
※1 基準レート:利用日の為替相場によって決定する取引用のレート。VISA、Mastercard、JCBなどクレジットカードの国際ブランドによって異なる。
※2 外貨取扱手数料:楽天カードやセゾンカードなど、カード会社によって異なる。1.30〜2.20%のことが多い。
基準レートと外貨取扱手数料が安いクレジットカードを選ぶことで、キャッシングレートを安く抑えることができます。ただし、クレジットカードのお得さはレートの比較ではなく、ポイント還元率などさまざまな要素が関わってきます。
旅先だけではなく、日常のどんなシーンでクレジットカードの利用頻度が高いのか、総合的に判断してクレジットカードを選びましょう。
国内でもお得にポイントが貯められる楽天カード
どうやるの?台湾のATMで現地通貨を引き下ろす方法
海外キャッシングをする際は、現地のATMを操作する必要があります。台湾のATMは、英語と中国語から選択して表示する機種がほとんどです。事前に操作の流れをチェックしておきましょう。
ATMでのキャッシング方法
- 国際ブランドのマークがついたクレジットカードを挿入
画面選択に「日本語」があれば選択 - 4桁の暗証番号(PIN)を入力(※1)
- 取引選択画面で「WITHDRAWAL(引き出し)」を選択
- カード種類選択画面で「FROM CREDIT (クレジットカード)」を選択
- 画面に引き出せる金額一覧が出るので、希望の額を選択(※2)
- 取引終了。クレジットカードと現金、利用明細を受け取る
※1 事前にクレジットカード会社に確認
※2 OTHER(その他)を選べば、自分で希望金額を入力することもできる。
クレジットカードを使う際の注意点
次に、台湾でクレジットカードを使うときの注意点を説明していきます。
- 支払いは「現地通貨建て」を選ぶ
- 金額を確認してからサインまたは暗証番号の入力を
- 明細書を必ず日本に持ち帰ること
- クレジットカード会社の緊急連絡先をメモしておく
支払いは「現地通貨建て」を選ぶ
クレジットカードを利用すると現地通貨の元(ニュー台湾ドル)で決済処理されますが、まれに支払いを元(ニュー台湾ドル)決済か円決済か尋ねられることがあります。これをそれぞれ「現地通貨建て」、「日本円建て」と言います。
日本円建ては「日本円でいくらになるのか」をその場で教えてくれますが、店が独自に設定した手数料を加算した割高な為替レートで円換算されるため、現地通貨建てより割高になる可能性があります。
決済のとき、店が日本円建てを進めてきたら要注意。「円レートで払った方がお得!」と宣言している店以外は、支払いが高くつく場合がほとんどです。
金額を確認してからサインまたは暗証番号の入力を
クレジットカード決済するときは、内容と金額の確認をしてからサインや暗証番号の入力をしましょう。サインや暗証番号の入力には、金額を了承したという意味が含まれます。
また、トラブル回避のために、購入した商品やオーダーしたメニューなどの内容もチェックしましょう。
明細書を必ず日本に持ち帰ること
クレジットカードのレシートや明細書は日本に持ち帰り、クレジットカードの請求が来るまで大切に保管を。不正な引き落としや請求ミスがあった場合の証明にもなります。利用した覚えのない金額があれば、クレジットカード会社へ問い合わせましょう。
クレジットカード会社の緊急連絡先をメモしておく
万が一クレジットカードを紛失・盗難した場合に備えて、クレジットカード会社の緊急連絡先は必ずメモしておきましょう。スマホに登録したうえで、番号を控えたメモも持ち歩くと安心ですね。

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なるほどポイント!
外務省の「海外安全ホームページ」によると、台湾では旅行者を狙ったスリ被害が増加しており、財布の中にあったクレジットカードを不正利用する被害が報告されています。防犯対策は念入りに。JCBカードの場合、JCBプラザ ラウンジ・台北でカード紛失・盗難時のサポートと海外専用緊急再発行カードの即日発行を行っています。
台湾旅行におすすめのクレジットカード4選
たくさんのクレジットカードの中から、自分に合ったものを選ぶのは至難の業です。ここでは、旅行保険や優待特典、ポイント還元率など、台湾旅行にぴったりなクレジットカードを厳選しました。クレジットカードを上手に活用してお得な旅を楽しみましょう。
台湾旅行におすすめのクレジットカード4選
- エポスカード
- セディナゴールドカード
- CLUB-Aカード
- 楽天プレミアムカード
それぞれ詳しく紹介していきます。
年会費無料で海外旅行保険が自動付帯のエポスカード

年会費 | 無料 |
---|---|
国際ブランド | VISA |
旅行保険 | 海外:最高500万円(自動付帯) |
ポイント | 0.5%(エポスポイント) |
マイル還元率 | ANA/JAL:0.25% |
海外キャシング | ○ |
台湾旅行で使えるその他の特典 |
・旅行保険はカードを所持しているだけで適用される自動付帯 ・加盟店(レストラン、ショップ、リラクゼーション施設など)で優待特典 (・プラチナ、ゴールド会員なら国内の空港ラウンジが利用可能) |
丸井グループが発行する年会費無料のエポスカード。海外旅行保険はクレジットカードを持っているだけで適用される自動付帯で、携行品損害なども補償されています。
また、台北101の入場券10%OFFや、今日本でも話題の書店「誠品書店」で会計時に5〜10%OFFなど、さまざまな場所で活用できるオリジナルの優待特典も用意しています。
オンライン申し込み後にマルイ店頭での受け取りを指定すれば最短即日発行ができるので、急いでカードを発行したいときにも安心です。
クレジットカード決済で貯まったポイントをJAL、ANAのマイルへ移行することができます。
エポスカード

付帯保険について
海外旅行保険 | 自動付帯 |
---|---|
海外旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 500万円 |
海外旅行傷害・疾病保険金(治療) | 200万円 ※1 |
賠償責任保険金 | 2,000万円 |
携行品損害保険金 | 20万円 ※2 |
国内旅行保険 | - |
国内旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | - |
ショッピング保険金 | - ※3 |
家族カード | × |
家族特約 | × |
※1:疾病治療費用は270万円
※2:1個・1組・1対あたり10万円限度
※3:別途「エポスお買い物あんしんサービス」(年間1000円の保険料)の加入で年間50万円まで補償
基本スペック
ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|
年会費 | 無料 |
発行スピード | 最短当日〜約1週間 ※1 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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ETC | ○ |
※1:最短当日は店頭受取の場合
※2:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
- 入会特典2,000円分のエポスポイントプレゼント
海外キャッシングがとにかくお得!セディナゴールドカード

年会費 | 6600円 |
---|---|
国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
旅行保険 | 最高1億円(利用付帯)、2000万円(自動付帯) |
ポイント | 0.5%〜1.5%(わくわくポイント) |
マイル還元率 | JAL:0.5% |
海外キャシング | ○ |
台湾旅行で使えるその他の特典 |
・電話一本で渡航前のお役立ち情報から緊急時の対応までサポートしてくれる「海外デスクサポート」 ・携帯品の損害補償もあり ・パッケージツアーの割引サービス ・国内の空港ラウンジが使用可能 |
海外キャッシングがお得なセディナゴールドカード。現地ATMの引き出し手数料は無料なので、余計なお金をかけずに済みます。海外保険も利用付帯で最高1億円、自動付帯でも最高2000万円の補償があるのも安心ですね。
また、セディナゴールドカードは空港ラウンジを利用できます。そのほかにも、セディナトラベルデスクからパッケージツアーの予約をすると、基本旅行代金が会員割引価格(3~8%OFF)になるなど、海外旅行をお得に楽しむための特典も充実しています。
セディナゴールドカード

付帯保険について
海外旅行保険 | 自動付帯 |
---|---|
海外旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 10,000万円 ※1 |
海外旅行傷害・疾病保険金(治療) | 300万円 |
賠償責任保険金 | 5,000万円 |
携行品損害保険金 | 50万円 ※2 |
国内旅行保険 | 自動付帯 |
国内旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 5,000万円 ※3 |
ショッピング保険金 | 300万円 |
家族カード | ○ |
家族特約 | ○ |
※1:自動付帯分は2000万円、利用付帯分が8000万円
※2:1旅行かつ1年間の限度額
※3:自動付帯分は1000万円、利用付帯分が4000万円
基本スペック
ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|
年会費 | 1,905円 ※1 |
発行スピード | 具体的な日数の記載は無し(審査結果の発表後、電話で本人確認が完了次第の発行) |
国際ブランド |
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電子マネー |
![]() ![]() ![]() |
ETC | ○ |
※1:Webページからの入会で、本人会員・家族会員ともに年会費無料
※2:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
マイルも補償もしっかり!海外旅行をサポートするCLUB-Aカード

年会費 | 1万1000円 |
---|---|
国際ブランド | VISA |
旅行保険 | 海外:最高5000万円(自動付帯) |
ポイント | 0.5%(マイル) |
マイル還元率 | JAL:0.5% |
海外キャシング | ○ |
台湾旅行で使えるその他の特典 |
・JALビジネスクラス・チェックインカウンターが利用できる ・国内空港店舗や空港免税店で割引あり ・海外パッケージツアーが最大3%割引に |
海外旅行保険とともに国内旅行傷害保険も自動付帯のCLUB-A カード。補償も最高5000万円と手厚く、旅行に便利なサービスが充実したワンランク上のカードです。
JALマイルが貯まりやすいことも特徴。搭乗ボーナスは入会時に5000マイル、毎年初回搭乗時に2000マイルが付与されるので、年1回海外旅行へ行くのなら断然お得です。さらにショッピングマイルプレミアムへ加入すると、マイル還元率が1%にアップします。
JALカード CLUB-Aカード

付帯保険について
海外旅行保険 | 自動付帯 |
---|---|
海外旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 5,000万円 |
海外旅行傷害・疾病保険金(治療) | 150万円 |
賠償責任保険金 | 2,000万円 |
携行品損害保険金 | 50万円 ※1 |
国内旅行保険 | 自動付帯 |
国内旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 5,000万円 |
ショッピング保険金 | 100万円 ※2 |
家族カード | ○ |
家族特約 | × |
※1:1旅行につき50万円限度、年間100万円限度
※2:JCBカードは年間最高100万円まで補償。他は不明
基本スペック
ポイント還元率 | - |
---|---|
年会費 | 11,000円 |
発行スピード | 約2〜3週間 ※1 |
国際ブランド |
![]() ![]() ![]() |
電子マネー |
![]() ![]() |
ETC | ○ |
※1:カード到着までの期間。提携国際ブランドによって異なる
※2:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
- 入会ボーナスなど、最大7,100マイルプレゼント!
海外保険自動付帯&特典充実の楽天プレミアムカード

年会費 | 1万1000円 |
---|---|
国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB、American Express |
旅行保険 | 海外:最高5000万円(自動付帯) |
ポイント | 1.0%〜5.0%(楽天ポイント) |
マイル還元率 | ANA:0.5% |
海外キャシング | ○ |
台湾旅行で使えるその他の特典 |
・台湾桃園国際空港・国内空港ラウンジを無料で利用可能 ・台北のトラベルデスク(緊急時の対応、レストランの予約、観光情報紹介など)を使用可能 ・トラベルコースの選択で楽天トラベル利用時の獲得ポイントが+1倍&空港(成田国際空港、羽田空港国際線、関西国際空港、中部国際空港のみ)手荷物宅配サービスが使用可能 |
148カ国、1300以上の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」の会員カードを無料で発行してもらえる楽天プレミアムカード。台湾桃園国際空港では5つのラウンジを使用できます。無料で食事やドリンクを楽しんだり、シャワーを無料で使用できるラウンジもあるので、搭乗までの時間をゆっくり過ごすことができます。もちろん国内空港のラウンジも無料で使用可能です。
また、楽天プレミアムカードは、「楽天市場コース」、「トラベルコース」、「エンタメコース」の3つの優待サービスから1つを選ぶことができます。なかでも海外旅行好きさんにおすすめなのが「トラベルコース」。楽天トラベルでオンラインカード決済時にポイントを1倍加算してくれたり、空港と自宅の間の手荷物を無料で宅配してくれるサービスが使用できるコースです。
楽天プレミアムカード

付帯保険について
海外旅行保険 | 自動付帯 |
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海外旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 5,000万円 ※1 |
海外旅行傷害・疾病保険金(治療) | 300万円 |
賠償責任保険金 | 3,000万円 |
携行品損害保険金 | 50万円 ※2 |
国内旅行保険 | 自動付帯 |
国内旅行傷害保険金(死亡・後遺症) | 5,000万円 |
ショッピング保険金 | 300万円 ※3 |
家族カード | ○ |
家族特約 | × |
※1:自動付帯分は4000万円、利用付帯分が1000万円
※2:自動付帯分は30万円、利用付帯分が20万円
※3:1個1万円以上のものが対象
基本スペック
ポイント還元率 | 1% |
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年会費 | 11,000円 |
発行スピード | 1週間〜10日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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ETC | ○ |
※1:電子マネーは国際ブランドによって使用できないものがあります
お得なキャンペーン
- 新規入会&1回利用で5,000ポイントプレゼント
さいごに...
この記事のまとめ
台湾のクレジットカード事情についてご紹介してきました。
キャッシュレス化が進む台湾ですが、タクシーやコンビニ、食堂の支払いなど、まだまだ現金払いが主流です。それでも台湾旅行にはクレジットカードがあると、ぐっと便利になります。クレジットカードを持つメリットと、お得な選び方をまとめましょう。
クレジットカードを持つメリット
- ホテル宿泊やレンタル等の保証金の身分証として必要
- 旅行保険や優待割引、空港ラウンジなどさまざまなサービスが受けられる
- レートが有利な海外キャッシングで、いつでも必要な分だけ台湾ドルを引き下ろせる
クレジットカードを選ぶポイント
- VISA、もしくはmastercardと、台湾で充実したサービスを提供するJCBの組み合わせがおすすめ
- クレジットカードの2枚持ちで、使用できる店や旅行保険、優待特典が充実する
通貨や言葉の不安、万が一の場合の備えにも必携のクレジットカード。上手に利用して、楽しく快適な台湾旅行を満喫してください!
監修者

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
飯田道子
いいだみちこ
金融機関勤務を経て1996年にFP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。どの金融機関にも属さない独立系FP。ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。クレジットカード専門サイトで数多く記事監修を担当
台湾旅行でおすすめのクレジットカードはJCBカード