~地域史編纂事業における小学生向け教育プログラムの実施~

プロジェクト内容
自治体の関連機関様より、地域の歴史を市民の視点で編集した新しい「郷土史資料」制作事業の一環として、小学生を対象とした歴史学習ワークショップの企画・運営についてご相談を承り、印刷会社様、デザイン会社様とともに制作パートナーの一員として担当いたしました。
このワークショップは、子どもたちが地域の歴史に触れ、主体的に学ぶ機会を提供することを目的としています。
プロジェクトの概要
■事業内容
自治体関連機関(地域史編纂「郷土史資料」制作事業)
■制作内容
学生向け歴史学習ワークショップの企画・運営(ワークショップとアフターイベント)
■開発・制作期間
募集期間 約1ヶ月、ワークショップ開催期間 約2週間
■公開日/納品状況
ワークショップの募集は終了しており、開催されました。
ワークショップでの取材結果は、制作中の「郷土史資料」に掲載される予定です。
ワークショップ企画・運営における当社の取り組み
アーク・コミュニケーションズは、本ワークショップの企画・運営において、主体的に企画などを行いました。
主な取り組みは以下の通りです。

- ワークショップ全体の企画立案とプログラム設計、スライド制作
- ワークショップコンテンツ(インタビュー内容の考案、取材計画など)の開発
- プロの記者やカメラマン、グラフィックファシリテーターといった専門スタッフとの連携と調整
- 各回のイベント進行・ファシリテート
- 成果物(取材結果の記事化、イラスト制作)の取りまとめ
- 運営
参加者である小学5・6年生が、楽しみながら主体的に地域の歴史について学べるよう、各回の内容や進行、そして取材成果の取りまとめに工夫を凝らしました。
提示された課題と要望
自治体関連機関様からは、新たに制作する「郷土史資料」について、以下の課題と要望が提示されました。
課題・要望 | 解決アプローチ |
---|---|
✅ 市民参加による新しい歴史資料 | 小学生の視点を積極的に取り入れ |
✅ 学術的でない市民目線の内容 | 子どもたちの率直な意見・感想を反映 |
✅ 未来を担う子どもたちの参加 | 体験型ワークショップで主体的学習 |
- 市民参加による新しい歴史資料に仕上げる
- 従来の学術的・専門的な地域史とは異なり、市民の意見やアイデアを反映した内容にし、意見収集の手段も検討する
- 未来を担う子どもたち(小学5・6年生)に、地域の歴史に触れ、誌面づくりに関わる機会を提供する
アーク・コミュニケーションズでは、以上の要望に応えられるよう、「郷土史資料」の編集作業だけではなく、ワークショップやアンケートなどのサポートを行いました。今回は、子どもたちが誌面づくりに参加できるようなワークショップをリクエストしていただきました。
問題解決の道筋
自治体様からの課題とご要望を受け、アーク・コミュニケーションズは以下の点を問題解決のポイントと捉え、ワークショップの企画・運営を進めました。
問題解決のポイント

- 小学生目線での企画設計
参加対象である小学5・6年生が楽しみながら歴史に触れ、なおかつ楽しめるようなワークショップの内容を企画することに注力しました。 - 体験型学習の最大化
インタビューや撮影といった具体的な「記者活動」を組み込むことで、座学に留まらない実践的な学びの機会を提供しました。 - 専門家の活用と連携
プロの記者やカメラマン、グラフィックファシリテーターといった専門家をワークショップに招き、本格的な体験と質の高い成果物創出を支援しました。 - 成果物の魅力的表現
取材結果を「郷土史資料」に掲載する記事としてまとめるだけでなく、グラフィックレコーディングによる大きな絵の作成など、子どもたちの記憶に残る形で表現することを目指しました。 - 綿密なコミュニケーションと進行管理
自治体関連機関様および印刷会社と密に連携し、円滑なプロジェクト進行を図りました。
問題解決のための3つのステップ
上記のポイントに基づき、以下の3つのステップで具体的なワークショップの企画・運営を進めました。
ステップ1:企画立案とコンテンツ開発

ワークショップのコンセプト設計
地域に隠された歴史の謎を解き明かす「調査チーム」という探求的なストーリー性を設定し、小学生が興味を持ちやすい企画を立案しました。また、第1回はクイズから始めるなど、遊びを織り交ぜながら、子どもたちがワークショップに集中しやすくする配慮を行いました。
各回のプログラム詳細化
第1回でインタビュー内容を考案し、第2回-第3回でプロの記者やカメラマンと共に歴史調査取材を実施、第4回で取材結果を発表するという、一連の流れを通じて主体的な学習を促すプログラムを設計しました。
子どもの反応によるプログラム調整
子どもたちの反応を見ながら、その時々でプログラムを変更したり、次回以降に必要な資料を追加したり、微調整を常に行いました。
ステップ2:専門家との連携と体験の創出

プロの記者のアサインと協力体制
取材のプロであるライターを招き、子どもたちが実践的なインタビューや記事作成のノウハウを学べる機会を提供しました。
カメラマンによる撮影指導
プロのカメラマンによる撮影のレクチャーを行い、取材時の写真撮影の重要性や技術を指導することで、子どもたちの探求心を刺激しました。
グラフィックファシリテーターの導入
デザイン会社のグラフィックファシリテーターを迎え、「グラフィックレコーディング」の手法で取材結果をリアルタイムに絵にまとめることで、イメージ共有とワークショップの活性化を促進しました。
ステップ3:成果物の創出と発表の支援
取材結果の記事化支援
ワークショップでの取材結果が、「郷土史資料」に掲載される記事となるよう、編集・構成を行いました。
主催者とのコミュニケーション方法
本プロジェクトにおいては、自治体関連機関様、そして企画・運営を共に担う印刷会社様、デザイン会社様といったパートナー企業と、打ち合わせと情報共有を重ねました。
ワークショップの目的、対象、具体的な活動内容、安全管理、広報利用の許諾など、多岐にわたる要件を事前にすり合わせ、認識の齟齬がないよう徹底いたしました。
成果物の特徴とワークショップの構成上の工夫
探求的なストーリー性
参加者が「調査チーム」となり地域の歴史を調査するという、探求的なストーリー性を設定し、学習意欲を最大限に引き出しました。
実践的な取材体験
プロの指導のもと、インタビューや撮影を体験することで、単なる知識の習得に留まらない深い学びを提供しました。また、編集業界での用語なども交えることで、特別感を演出しました。
屋外ロケへの配慮
夏の時期、屋外での取材活動だったので、現地までのルート確認・引率、暑さ対策や保険への加入など、念入りな対策を行いました。
協働と発表の機会
グループに分かれて内容を考え、取材を行い、結果を発表し合うという協働のプロセスを通じて、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の向上を促しました。
視覚的な記録
グラフィックレコーディングの活用により、複雑な情報を分かりやすい絵でリアルタイムに記録し、参加者全員が内容を共有しやすく、また記憶に残りやすい工夫を凝らしました。
実施後の効果
小学生の地域歴史への関心向上
参加した子どもたちが、地域の歴史に興味を持ち、主体的に学ぶきっかけとなりました。実際に夏休みの宿題として、レポートにまとめてくださった子どももいました。
地域史編纂事業への市民参加促進
市民参加による「郷土史資料」制作において、子どもたちの視点やアイデアが反映される基盤を築きました。
貴重な社会体験の提供
プロの記者やカメラマン、イラストレーターとの協働を通じて、子どもたちに貴重な社会体験と学びの機会を提供し、将来への視野を広げることに貢献しました。
Before | After |
---|---|
📚 地域史への関心が薄い | 🌟 積極的に歴史を学ぶように |
👥 受動的な市民参加 | 🎯 主体的な郷土史制作参加 |
🏫 限られた学習機会 | 🚀 将来への視野拡大 |
アーク・コミュニケーションズでは、ワークショップの企画・運営、記事、冊子、動画、会社案内など、様々なコンテンツ作りについて、企画から制作までお手伝いいたします。
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