「ワンテーマ」で300ページ弱の本を制作する
プロジェクト内容
一般社団法人日本唐揚協会様からの依頼で、「からあげのすべて」が網羅されている書籍の制作をしました。からあげに関わるもの、からあげから派生するもの、あらゆるからあげコンテンツを集めた究極のからあげ本をつくるプロジェクト。企画、台割作成から編集・執筆・デザインまでを担当しました。
プロジェクトの概要
■クライアント名 日本唐揚協会/凸版印刷
■ご依頼内容 書籍の制作
■開発・制作期間 約18ヶ月
■発行日 日本語版 2019年9月30日
提示された課題
からあげの世界的な普及を目指し、さらにそれをしっかりビジネスとして発展させている日本唐揚協会様。その依頼は「からあげのすべてを網羅した究極の本をつくりたい。からあげに関わるすべての人を読者ターゲットにしたい」という内容でした。
ターゲットが絞りきれないからこそ、「なぜその本が必要なのか」をクライアントときっちり掘り下げることからはじめました。そしてわかったのは、この本はただ売れればいいというものではないということでした。
クライアントが考えていたのは3つの点。
- からあげを文化として定着させるために、その文化の今を紙媒体として残したい
- 翻訳版も含めて発行して、海外にもからあげ文化を発信したい
中でも重要な点だと感じたのは、以下の点。
- すべてが掲載されているこの本を資料にしてもらって、多くの人にからあげのコンテンツを作り出してほしい
今はテレビやYouTubeをはじめ、コンテンツ発信でも様々なプラットフォームがあります。この本は、そこから多くのからあげ情報が発信されるための仕掛けでもありました。 多くの人に活用される本にすること、そして書店に並ぶ本でもあるので魅力的につくらなければいけない。その2点を満たすことがこの本の課題でした。
問題解決への道筋
資料としての側面を強化するために大切にしたのは、インターネットでは得られない情報や素材でつくることです。からあげの歴史を調べるために有名シェフや料理研究家の先生、京都の寺院を尋ねて話を聞き、さらに中国語の資料をあたる。レシピをつくるとなれば、料理学校の先生、栄養学の専門家と共同で科学的につくる。全国200か所弱のからあげ専門店に実際に足を運び、取材をして写真を撮り下ろす。人に聞く、現地を訪問するといった方法で正確で鮮度の高い情報を得ていきました。
そして、本としての面白さを担保するために、コンテンツには考えられるだけのバリエーションをつけました。また、文化人やタレントさんなどを積極的に起用し、からあげというワンテーマではありましたが、変化に富んだメリハリのある本に仕上げています。
その結果、制作にかかった期間としては1年、関わった編集者やスタッフは総勢80名にも及ぶ大掛かりなプロジェクトになりました。
制作のポイント
多くの面をもつ本です。巻頭の【グラビア】、専門店紹介などの【ガイドブック】、レシピなどの【実用書】、歴史などを扱う【ルポ】、広告効果などの【データ】など。本全体のデザインの統一性は緩やかにもたせて、コンテンツごとの特性に合わせたデザインにしています。雑誌から実用書、広告媒体まで幅広く手掛ける弊社の特性を活かした仕上がりになりました。
また、発売直後にはまずニュースでこの本が取り上げられ、そしてからあげをテーマにしたテレビ露出が明らかに増えていきました。その点では、かなりの効果があったと考えられます。
アーク・コミュニケーションズでは、このような書籍やブランディングツール制作について、企画から制作までお手伝いいたします。ご不明点ありましたら、遠慮なくお問い合わせください。
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