サーバー管理会社スカイアーチが【サバ】缶を発売した理由はダジャレだけじゃなかった!

2015年3月7日、ユニークなネーミングの缶詰が発売されました。それは、サーバー管理会社であるスカイアーチネットワークス(以下「スカイアーチ」)の「サーバー屋のサバ缶」。一見冗談か見間違いかと思われそうな商品名ですが、この商品発売には大真面目な理由が存在しました。(公開:2015年4月1日/更新:2022年2月7日)

▲ライブイベントを、飲食しながら楽しめるスペース「東京カルチャーカルチャー」での販売イベント「サーバー屋のサバ缶祭り!」の様子

語呂合わせからのおもてなし発想

IT業界では「サーバー」のことを「サバ(鯖)」と呼んだりすることから、名刺代わりのご挨拶営業ツールとしてサバ缶を配っていたスカイアーチ。その頃は、サバ缶をスーパーで購入していたそうです。しかし、「同じ配るならおいしいサバ缶にしたい!」との想いから、宮城県石巻市の木の屋石巻水産に製造委託し、オリジナルの「サーバー屋のサバ缶」を商品化したのです。
それにしても今回製造したのは3000缶。みんなを笑顔にしたいスカイアーチは「本気」です!

木の屋石巻水産の缶詰は、保存食の缶詰とは一線を隠す、質の高さで知られています。東日本大震災では本社・工場などが津波被害を受けましたが、東京・経堂の「さばのゆ」「まことや」「きはち」などの飲食店やその常連客の協力で、泥に埋もれた缶詰を掘り起こし東京で洗う活動が行われました。

▲サーバー屋のサバ缶(味噌煮)1缶380円(税別)。「サ(3)・バ(8)の日」の前日に発売開始

「サバ缶で検索したら[日本サバ缶協会]という面白そうな団体があって、世田谷区経堂「さばのゆ」店主・須田康成氏がおやりになっていたんです。それでご連絡させていただいたり、お店にもうかがっているうちにこの企画が始まったんです」(スカイアーチ大村氏)
そして缶詰博士の黒川勇人氏を「缶修」に迎え、木の屋石巻水産との打ち合わせを経て、ついに[サーバー屋のサバ缶]商品化を実現したのです。

サバ缶でつながる縁

特筆すべきは[サーバー屋のサバ缶]は売り上げ金額の38%(これまた「サバ」!)を被災地の子どもたちの支援活動に寄付されるということ。
まるで、昔から伝えられる近江商人の精神[三方よし]=「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」を何気なく実践しているスカイアーチ。
「面白い取り組みをしてるね」「本当に作ったんだね(笑)」などと、発売後の反響も大きく、売り上げも好調のようです。
彼らのおいしい・うれしい・たのしいサバ缶プロジェクトはこれからも続きます。

◆[サーバー屋のサバ缶]販売店情報◆
《日本百貨店》
[吉祥寺]東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-24 アトレ吉祥寺1F
[御徒町]東京都台東区上野5-9-3 2k540 AKIOKA ARTISAN
[てらす]神奈川県横浜市青葉区美しが丘1-1-2
[ぷらっとほーむ]東京都豊島区南池袋1-28-2
[しょくひんかん]東京都千代田区神田練塀町8-2

●文= 魚住陽向(フリー編集者、小説家)/●編集=大山勇一