猫好きもアーティストも世の中にはたくさん存在しますが、日本にたった一人「ねこキルトアーティスト」として活動している女性がいます。彼女の名は松本智恵さん。最近は海外の猫好きにも活動の輪が広がりつつあります。5月には赤羽の書店でも「TOMONECOキルト展」が開催されます。ネコキルトアーティストとは何か、彼女がコツコツと続けている活動「TOMONECOフレンドシップキルト」とは何なのかをうかがいました。(公開:2016年4月14日/更新:2022年3月13日)
プロフィール
松本 智恵(まつもと ともえ)
ねこキルトアーティスト。「Tomoneco Factory」主宰。
高知県安芸郡出身。現在は、1男1女1にゃんこ(ハルちゃん)とともに埼玉県在住。マラソン、ゴルフなどスポーツ好き。
●毎月2回、埼玉県川口市で「トモネコワークショップ」開催中。
●2016年5月11日からの「TOMONECOキルト展」の詳細はこのページの最後に。
[Tomoneco Factory]
→ https://www.facebook.com/tomonecofactory
→ https://ameblo.jp/tomonecofactory
専業主婦から「ねこキルトアーティスト」に!
猫と裁縫することが大好きな松本智恵(まつもとともえ)さん。
「幼い頃から和裁が得意なおばあちゃんの影響で、余り布をもらってリカちゃん人形のお洋服を作っていました」(松本智恵さん)
それまでも「猫ちゃんのキルトを使ったバッグやTシャツを作ってほしい」と頼まれることが多かったそうですが、あくまで普通の主婦だった松本さんは、作品「101匹のNecoキルト」が「東京国際キルトフェスティバル」にて「有輪賞」を受賞したことをきっかけに、「ねこキルト」製作を仕事とすることを決意しました。
この作品は海外の雑誌「Quilt mania」にも紹介されています。
▲「この作品には大好きなおばあちゃんと愛猫への気持ちが織り込まれています。101匹のうち、最後の1匹は裏側にいるんですよ」(松本さん)※画像は左右にスライドできます
▲画像は左右にスライドできます(PCの場合、写真左右にある矢印をクリック)
「トモネコフレンドシップキルト」目標1000枚!
ねこキルトアーティストとして松本さんが立ち上げたのは「Tomoneco Factory」。
「トモネコには、『ネコと共に生きる・ネコと友達になる・ネコが安心して暮らせる智に恵まれる』という想いが込められています」(松本さん)
今までは松本さんが一人で作ってきた「ねこキルト」が、今は「フレンドシップキルト」という活動になりました。
いろんな猫のキルトを貼ったり縫い付けたりして、増やしていく「フレンドシップキルト」。
みんなで集まるワークショップや展示会もありますが、いろんな事情で集まれない方は送付のやりとりでもOK。裁縫が苦手、経験がないという人も布用ボンドを使えば簡単なのでハードルは低いのです。
▲画像は左右にスライドできます(PCの場合、写真左右にある矢印をクリック)
まずは、展示会やワークショップで「フレンドシップキルト」のキット(500円)を購入します。その場で教えてもらいながら縫ったり貼ったりして完成したキルトは、後日大きな1枚のキルトになり、いろんな展示会場で発表されます。展示を見に行くもよし、Facebookページで確認するもよし。気軽に参加できて、作品が見られるのもこの活動の楽しいところです。
そして、最初に購入したキットの代金から100円が、猫たちを保護活動する団体へ寄付されるのです。「トモネコフレンドシップキルト」は猫たちの現状(虐待されたり、保健所に持ち込まれることがまだまだ多いようです)を知り、猫たちと楽しく共存できる世界を創るという目的もあるのです。
目標は1000枚ということですが、「101匹のNecoキルト」から始まり、ついに800枚を超えました(2016年4月現在)。
▲画像は左右にスライドできます(PCの場合、写真左右にある矢印をクリック)
* * * *
最近では、猫好きな外国人の参加者も増えてきたようです。訪日中に偶然出逢って参加してくれた外国人観光客やFacebookページを見て賛同してくれた海外のご家族など…。
「日本語は分からなくてもカワイイ猫は全世界共通ですよね。それに外国人の方々は、体験型・参加型の観光が大好き。自分のねこキルトが後日、1枚の大きなキルトになってFacebookにアップされると『私の猫ちゃんだ!』と喜んでくれる人がほとんどです」(松本さん)
いつか「トモネコ」が全世界共通言語になるといいですね。
松本智恵さん、取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。
▲マラソン好きの松本さんは「トモネコ」の活動を広めようと、過去にランナー用のステッカーも作っていたことがありました(モデルは5匹の愛猫たちと暮らすアークきっての猫好き編集者A)※ステッカーは現在作っていません/画像は左右にスライドできます
▲実は私も参加してみました。裁縫は普段、靴下に空いた穴の補修かボタン付けぐらいしかできません。松本さんは不器用な私にさえ、「上手!上手!」とほめてくださいました。ええ、ほめられて伸びるタイプです(笑)。※画像は左右にスライドできます
[TOMONECOキルト展]※このイベントは終了しています
日程:2016年5月11日(水)〜30日(月)
時間:11:00〜19:00(会場は火曜定休)
会場:赤羽・青猫書房(東京都北区赤羽2-28-8 TimberHouse1F)ギャラリーにて
★日曜日ごとにイベントがあります!★
5月15日14時〜
「フレンドシップキルト誕生ものがたり」TOMONECO x 青猫書房オーナー
「さくら耳の猫を知っていますか?」横浜・川口の保護猫活動マシェリさん、吉田さん
5月22日14時〜
「猫の絵本の読み聞かせ」読み手:攝待(せったい)幸子さん
5月29日14時〜
「ともねこワークショップ」
・ネコランチョンマット作り(子供向け)
・黒猫ティッシュカバー作り(大人向け)
お問合せ:青猫書房もしくはTomoneco Factory
→ https://www.facebook.com/tomonecofactory
→ https://ameblo.jp/tomonecofactory
▲画像は左右にスライドできます(PCの場合、写真左右にある矢印をクリック)
●文= 魚住陽向(フリー編集者、小説家)
●ランナー撮影= 清水亮一(アーク・コミュニケーションズ)
●撮影・編集= 大山勇一