こんにちは、新事業チームの佐藤友彦です。雑誌編集出身です。
最近、子どもに妖怪図鑑をプレゼントしました。
子どもたちは「人を殺す妖怪」に付箋を立て、異常に警戒を強めています。
今日はフォントの話をします。
漫画で使われる「混植」
出版の世界には独特のルールがあります。
今日お話するのは、漫画のフキダシについて。
漫画のフキダシは、「混植」という一風変わったルールがあります。
漢字はゴシック体、ひらがなは明朝体で構成されています。
同じ文中にフォントが混在するなんて妙ですよね。
何でなのかはよくわかりませんが、昔からこのルール。
ひらがなが力強く見えたり、肉声のように感じたり、そんな気がしません?
(画像:ブラックジャックによろしく/佐藤秀峰)
出版社や雑誌によって異なりますが、
ゴシックMB 101+アンチックAN、
太ゴ+リュウミンなどの組み合わせが使われています。
漫画以外で使われるケースも
漫画を飛び出してこのルールを適用しても、漫画の雰囲気は出ます。
最近、広告などではその効果を狙って、使われることも多いです。
『リンク:Google画像検索 – TOYOTA ドラえもん 免許をとろう』
『リンク:Google画像検索 – 阪神 ROOKIES』
出版社によっては、フキダシの最後に「。」を入れることが決まりになっていることも。
意外とルールが多いフキダシ。
しかし、その一方で一般常識から逸脱して、
「え」や「あ」に濁点を打って臨場感を出すこともあります。
ルールが多く、逸脱することも多い。
割と面倒なので、フキダシ専門の写植屋さんがいらっしゃるほど。僕ら編集者は、こういう細かい表現も気にしてるのです。
とっても面倒な職業です。
次、漫画を読むときは、フキダシに注目してくださいね。
ではまた。