革製品の温もりを若い人たちにも伝えたい「ウィズ」:Ustラヂオのロケ訪問記・第3回

2018.8.30(Thu)

第1回第2回と好評を得ている連載「Ustラヂオのロケ訪問記」。今回は草加市の「皮革産業」を担う会社のお話です。アークでは、ビジネス実用書の制作や全国の地方創生事業の事例を紹介する冊子の編集、取材、執筆、デザイン等を担当するなど、地場産業にも着目しているだけに興味深い内容です。「おせんべい」だけじゃない草加市も見てください。


▲左から竹下社長、レポーターのグレート義太夫さん、松永真穂さん。竹下社長は生粋の草加っ子。学生時代は野球で鳴らしたそうです

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3度目の登場となります。『Ustラヂオ』と申します。月曜の夜に襲ってくる憂鬱を吹き飛ばすべく、埼玉県草加市にあるスタジオから、週替わりのパーソナリティが個性に合わせた内容でお届けしているインターネット番組です。

配信ページhttps://freshlive.tv/mondayradio
番組ブログhttps://ameblo.jp/ustradio


毎週しゃべり手が替わる『Ustラヂオ』ですが、毎週やっているコーナーがあります。そのひとつが「草加めぐり」。草加市内にある会社や企業へレポーターがお邪魔し、映像で紹介するというものです。時間の関係で泣く泣くカットした情報やカメラが回っていない時に教えてもらった話などをスクリーンショットとともに掲載していきます。

★レポーター紹介★
グレート義太夫(ぐれーと・ぎだゆう)
お笑い芸人、タレント。言わずと知れた「たけし軍団」の一員。ミュージシャンでもある。「Ustラヂオ」では、他のパーソナリティたちの良きお父さん(おじいちゃん)的な存在であり、癒し系である。
ブログ:https://ameblo.jp/gidayu/
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松永真穂(まつなが・まほ)
元声優。現在は芸能活動を休止。

超高級ブランドのOEM&自社ブランドを展開

おせんべいで有名な草加ですが、皮革産業が盛んな街でもあります。いわゆる「地場産業」ですね。皮のなめし(原皮を加工できる革の状態にする)・染め・加工・商品製造・販売・卸のすべてが草加市内でできるのです。今回紹介するウィズさんも革のバッグや財布、名刺入れなどの小物を企画・製造・販売しています。

社長の竹下淳一郎(たけした・じゅんいちろう)さんは、背が高く格好の良いナイスミドル。と思いきや、年齢を聞くと何と72歳! エネルギッシュに活動していると歳をとらないのでしょうか?

草加市の三大「地場産業」は『せんべい』『ゆかた染め』『皮革』です。(中略)皮革は多くの革の種類を取り扱い、また革の染色から製品加工に至るまでが草加地域で行える珍しい特徴があります。(草加市「草加地場産業」より引用)
●皮革の歴史●草加の皮革の歴史は、皮革が製造工程で大量の水を使用するため、地下水が豊富であった草加に昭和10年に皮革会社が工場を開設して以来、東京の三河島方面から続々とまとまって移転・進出したことに始まります。第二次大戦下においては、統制品の指定を受け、操業は著しく下降しましたが、昭和25年の統制解除後は、原皮の輸入の増加に伴い活況を取り戻し、羊皮をはじめとする染色工場も増加しました。現在では草加は素材から最終作品まで幅広く生産する、全国有数の産地となっています。(草加市「草加の皮革」より引用)

ウィズさんはOEMでの生産がメイン。つまり、よそから依頼を受けて製品を作り、他社のブランド名で店頭に並ぶわけです。発注元はいえませんが、誰もが知っている世界的超有名ブランドのバッグを作っています。


▲草加にある本社の前に立ててある看板。ここでは主にサンプルの製作や修理などを行い、北千住にある直営店で販売をしている

並行して、自社ブランドの製品も展開。ブランド名は「Shion」。漢字で書くと「心温(しおん)」となります。きちんと手入れすれば、親・子・孫の代まで使える革製品を通して、心の温もりを知ってほしいという願いを込めたそうです。

ここまで読んで、気づいた方もいるのではないでしょうか。そう、世界的ブランドの品物を作っている会社がプライベートブランドで製品を作っても品質は落ちません。しかもブランドにかかるロイヤリティ費用もかからないわけですから、値段も一気に手頃になります。ウィズさんもご多分に漏れません。草加にある本社では販売を行っていませんが、直営店が北千住にあるということで、実際に行ってみました。

北千住の直売店には安くて質の高い商品がずらりと並ぶ

竹下社長が「あまり気づかれない」という通り(失礼)、場所を知らずに歩いていると通り過ぎてしまいそう。オシャレな革製品を売っているとは思わないでしょう。


▲店内にはひと目で「良い品」と分かる商品がずらりと並ぶ

お店の中に一歩入ると、見るからに良い革を使ったバッグや財布、カード入れなどがずらりと並んでいます。さらに驚くのはその値段。本革の製品が1000円から置かれているのです。細かい細工が施された財布も5000円。元値の半額以下です。

勘違いしてほしくないのは、わざと元値を高くして割安感を出しているのではないということ。品質に比べて明らかに値段が安すぎるのです。

なぜ、そんなに安いのか。社長にうかがいました。
「第一にメーカー直営店だから。中間マージンがない分、安くできる。第二は宣伝広告費と割り切っているから。Shionブランドと品質を知ってもらいたいので、利益を度外視して販売している。中には原価で売っているものもあります」(竹下社長)

また、サンプルとして作った品も販売しているそう。「サンプル」と聞くと、製品より質が落ちると思うかもしれませんが、革製品は異なる場合が多いです。というのも、まずは革の良い部分を使って最高の状態で仕上げるから。その後、かかった原価から推定販売価格を計算し、高くなりそうな場合は仕様や素材の変更を検討するわけです。

したがって、サンプル品の方が革の質が良かったり、多くの革を使っている場合がままあります。加えて一点もの。そんな商品が、表現する言葉がないほど割安な値段で手に入るのですから、これはもう要チェックなのです。記事の最後に所在地を記しますので、ぜひ一度足を運んでみてください。

革の良さにデザイン性を加味して手に取りやすい製品を

最後に社長が1枚の絵を指し示しました。
「あれがShionのイメージなんです。子どもがいたずらしているのを、親が見守っているんです」(竹下社長)
その様子が犬に仮託されていました。

「これからShionブランドをどうしていきたいですか?」
レポーターのグレート義太夫さんの問いに、竹下社長は答えます。
「今までは革の良さだけで製品を作ってきたけれど、今後はイラストをプリントした製品を出すなどして、幅を広げていきたい。若い人にも革製品に触れてもらいたい」

革製品=高級な贅沢品というイメージを払拭すべく奮闘する竹下社長。今後も良い製品を作り続けてほしいものです。


▲Shionのイメージというイラスト。机の上にある物にイタズラをする子犬を親犬が見守っている

「草加めぐり」は、「Ustラヂオ」内で配信中。
配信後1週間は、FRESH LIVEページでアーカイブを公開しています。

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ウィズ
住所:埼玉県草加市稲荷1-4-13
TEL:048-969-4196
URL:http://wiz-co.jp/

【直営店】
Fashion Leather Goods WiT
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜日、水曜日
住所:東京都足立区千住2-10
TEL:03-5284-7358
Facebook:https://www.facebook.com/goodleathershop/

アクセス:東武スカイツリーライン、JR常磐線、東京メトロ日比谷線、千代田線、つくばエクスプレス[北千住駅]より徒歩約5分

取材・撮影・文=「Ustラヂオ」中の人
編集=魚住陽向(フリー編集者、ライター、小説家