ニッポン放送・吉田尚記アナにSNSを活用した著者プロモーションについて聞きました

SNSに実態はない。実態と結びつけて初めて意味がある

——元々、SNSを使ったプロモーションの話を聞こうと思ったんですが、とても地道な活動を続けていらっしゃることが分かりました。

吉田 そんなに地道ですかね? あ、そんなに地道なものですね、これはやっぱり(笑)。でも、地道だからこそ面白いです。で、またSNSの話に戻しますね(笑)。SNSというのはハッキリ言って実態がないです。実態と結びつけて初めて意味がある。本の場合は、書店という実態と結びつけるのが正しいと思います。

——SNSにしろ、書店まわりにしろ、プロモーションを楽しんでるようですが?

吉田 結局、本は何のために出すのかって話ですよね。つまり誰にとっても売れた方が良いんですよ。売れたことによって、関わる人を不幸にすることはまずない。それを目指すこと自体が僕の場合は面白くなってる。

吉田 でも立ち返ると、「これは本当に大切だ」と思う本が作れたから、今こういうプロモーションができてると思います。ひとに読んでもらって恥ずかしくない、読んでもらう価値があると思って届けに行けています。先ほどとは逆説的ですが、一人でも読んでくれればそれでいいとも思っています。

——ありがとうございました。

(2015年5月某日 有楽町にて)

●撮影=清水亮一(アーク・コミュニケーションズ
●文=魚住陽向フリー編集者、小説家
●編集=大山勇一