間違いやすいことば

2013.1.23(Wed)

編集部のナモセです。

編集の仕事をしていると、
ライターさんの原稿を読んだり、
あるいは自分で原稿を書いたり、
といった作業が日常的にあります。
そこで気になるのが「日本語の間違い」。

たとえば、「アボド」は間違いで「アボド」が正しい。
「バングラディシュ」は間違いで「バングラシュ」が正しい。
といった語句の間違いがあります。
こういった例はすぐに正誤の判断ができるので、
悩むことはないんです。

しかし、なかには「間違ってるの?どうなの?」と
判断に困るものもあります。

例えば「愛想を振りまく」という言い回し。
これ、一般的には誤りとされているんですね。
正しくは「愛嬌を振りまく」です。
新聞記者が参照する記者ハンドブック(第12版)の
「誤りやすい用字用語・慣用句」にも
誤りやすいことばの例として載っています。
また、大辞林を引くと、
「愛嬌を振りまく」は用例として載っていますが、
「愛想を振りまく」は載っていません。

ちなみに広辞苑を引いてみると、
「愛想を振りまく」も「愛嬌を振りまく」も載っておらず、
代わりに「愛敬を振りまく」が載っていました。
「愛敬を振りまく」……。
うーん、あまり見かけないような気もしますが。

そんなわけで、「愛想を振りまく」は
誤りとされているのですが、
「いや、『愛想を振りまく』も間違いではないよ」
というご意見の方もいらっしゃいます。

「愛想を振りまく」は使われないか
こちらは日本語学者の方のブログですが、
「愛想を振りまく」も以前から使われて来たことを
具体的な例を挙げて解説されています。

実際、『愛想を振りまく』って
ごく普通に使われることばですよね。
こういうのを読むと、
「なるほど、やっぱり使ってもいいじゃないか!」と思うわけです。

が、しかし。
この言い回しを間違いだと思う方が一定数いるのも事実。
下手に使ってしまうと、読者の方に
「この文章、日本語がおかしい」と思われるリスクもあるわけで、
やはりこうしたグレーな言い回しは
避けたほうがよいな、と思い直し、
結局は言い換えてしまいます。

まあ、編集者が直さなくても、

最終的に校正者からチェックが入って
直すことになるんですが。

いやー、ことばって難しいですね。